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斎藤 滋; 辻本 和文; 菊地 賢司; 倉田 有司; 佐々 敏信; 梅野 誠*; 西原 健司; 水本 元治; 大内 伸夫; 武井 早憲; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 562(2), p.646 - 649, 2006/06
被引用回数:25 パーセンタイル:83.89(Instruments & Instrumentation)原研ではオメガ計画の下、高レベル廃棄物中のマイナーアクチニド(MA)を核変換するための加速器駆動システム(ADS)の開発を進めている。原研が提案するADSプラントは、熱出力800MW,鉛ビスマス共晶合金(LBE)冷却のタンク型概念を採用している。未臨界炉心にはMA+Pu窒化物燃料が装荷され、LBEは冷却材と核破砕ターゲットを兼ねている。このADSプラントでは年間約250kgのMAを核変換できる。実効増倍係数は安全性などを考慮し、0.97とした。未臨界炉心の構造に関しては、核破砕ターゲット周りの熱流動解析を行い、定常状態の陽子ビームに対して健全性を確保できる見込みの構造が得られた。同様に過渡状態の陽子ビームに対する構造健全性評価や予備的な事故評価も行った。
大井川 宏之
原子力eye, 49(7), p.74 - 77, 2003/07
原研は、平成15年3月24,25日に、京大,阪大,東工大,KEKと協力して国際シンポジウム「加速器駆動核変換システム(ADS)とアジアADSネットワーク構築」を開催した。シンポジウムでは、日本,米国,欧州,韓国,中国の代表者が各国におけるADSの研究開発状況と将来計画について講演を行い、今後の国際協力、特にアジア地域での交流活性化と、原子核物理学と原子力工学の分野間協力の促進について討論を行った。
向山 武彦
原子核研究, 46(2), p.47 - 73, 2001/06
加速器駆動未臨界炉を中心に核変換工学の現状を紹介する。高レベル廃棄物処分の問題と核変換技術の役割、加速器駆動未臨界システムが核変換に適している理由、核変換技術研究開発の内外の動向を紹介し、分離核変換技術開発の今後の進め方について提言する。
向山 武彦
原子力システムニュース, 11(1), p.5 - 13, 2000/06
大強度陽子加速器を用いる核破砕中性子及び加速器駆動未臨界炉について簡単に解説をし、次いで加速器駆動未臨界炉技術開発の現状について紹介する。現状紹介においては原研・KEKが協力して推進している「大強度陽子加速器計画」について、その経緯、目的、施設概要について述べる。また、ヨーロッパ、米国等における研究活動について紹介する。
向山 武彦
第38回原子力総合シンポジウム論文集, p.1 - 9, 2000/05
大強度陽子加速器を用いた核破砕中性子源及び加速器駆動未臨界炉の研究開発の動向について述べる。論文の構成は以下の通り。1.はじめに。2.加速器駆動原子力システム,(1)核破砕中性子源,(2)加速器駆動未臨界炉。3.ADS関連研究開発の動向,(1)原研・KEK「大強度陽子加速器計画」,(2)米国ATW計画,(3)ヨーロッパにおける動向,(4)その他。4.まとめ。
向山 武彦
原子核研究, 44(6), p.23 - 32, 2000/04
大強度陽子加速器を用いた大強度中性子源や加速器駆動未臨界炉の研究開発の現状について述べる。特に、加速器原子力システムとして核破砕中性子源の特性と既存施設の概要と将来計画について述べ、その利用方策の一つとしての加速器駆動未臨界炉の研究、研究開発計画について紹介する。
向山 武彦
EUR-19943-EN, p.129 - 138, 2000/00
加速器技術の進展により大強度ビームの加速が可能となり、研究炉に代る中性子源や加速器駆動未臨界炉による長寿命核種核変換や原子力発電に関する研究開発が活発に行われるようになってきた。大強度陽子加速器開発の現状,核破砕中性子源開発及び加速器駆動核変換技術の世界の現状について報告する。
向山 武彦
みらい, (6), p.40 - 43, 1999/07
未来エネルギー研究協会講演会において、同協会の要請により講演を行った。講演概要を同協会誌に掲載する。内容は、(1)消滅処理のねらいと方法、(2)国内における研究動向、国外の動向、まとめである。
佐々 敏信; 西田 雄彦; 滝塚 貴和; 佐藤 理*; 義澤 宣明*
Progress in Nuclear Energy, 32(3-4), p.485 - 490, 1998/00
被引用回数:3 パーセンタイル:31.81(Nuclear Science & Technology)固体タングステンターゲットとTRU窒化物燃料を用いた陽子加速器駆動消滅処理システムの核特性及び燃焼特性を新しく開発したATRASコードを用いて解析した。ATRASコードでは、20MeVを超えるエネルギー領域の核破砕反応計算と20MeV以下での中性子の輸送及び燃焼計算を行うことができる。解析を行ったシステムは、放出中性子分布を最適化したターゲットと、燃焼に伴う反応度変化を抑制するためにプルトニウムを加えたTRU-N燃料から構成される未臨界炉心を、1GeVに加速された陽子で駆動するものである。解析の結果、従来検討を行ってきたTRU金属燃料を用いたシステムとほぼ同等の性能を、より少ないTRUインベントリで実現できることがわかった。
大坪 章; 小綿 泰樹
PNC TN9410 97-029, 39 Pages, 1997/03
動燃では現在加速器による消滅処理研究の一環として、大電力電子線形加速器の研究をしている。そこで応用利用技術の一つとして、電子加速器とTRU燃料を用いた未臨界炉心体系を組み合わせたハイブリッド炉の核熱計算を昨年度行った。加速器と未臨界炉心体系を組み合わせたハイブリッド炉としては、良く知られているように電子加速器以外に陽子加速器を用いるハイブリッド炉がある。今年度は陽子加速器を用いるハイブリッド炉の核熱計算を実施して、両方のハイブリッド炉のTRU消滅特性を比較した。陽子加速器で加速された陽子ビームを、未臨界炉心体系の中央に位置するターゲット部に入射する。そして核破砕反応により中性子を発生させる。発生した中性子は周囲の未臨界炉心体系に入り、TRUを消滅させる。計算の結果、ビームパワー1MWの陽子線を1年間keffが0.95の未臨界炉心体系に入射した場合、TRU消滅量は約10kgになった。このTRU消滅量は、昨年度検討した電子加速器を用いるハイブリッド炉の場合のTRU消滅量の、約100倍である。
滝塚 貴和; 佐々 敏信; 辻本 和文; 水本 元治
Proc. of Int. Conf. on Future Nuclear Systems (Global'97), 1, p.422 - 427, 1997/00
中性子科学研究計画のもとで、大強度陽子加速器を利用した消滅処理実験施設及び基礎科学研究施設の構想を検討している。加速器駆動消滅処理実験システムは、多層板型のタングステンターゲット及び酸化ウラン未臨界炉心から成り、2.3MW出力のビームで30MWの熱出力を発生する。この実験により、加速器駆動システムの技術的成立性とMA消滅処理性能を実証する。また、ターゲット及びビーム入射窓の技術実証のため出力ターゲット実験を行う。
桜井 淳; 荒川 拓也*; 内藤 俶孝
JAERI-Research 96-008, 77 Pages, 1996/02
臨界集合体TCAを利用して7種類の未臨界炉心を構成し、反応度と中性子計数率空間分布を測定した。実験解析にはMCNP-4Aを利用した。中性子計数率空間分布の計算結果は、すべてその実測値と相互の誤差範囲内でよく一致している。このことは「計算誤差間接推定法」では、MCNP-4Aでの固有値問題の計算で求めた中性子増倍率は、その体系で実験的に評価した反応度から求めたものに一致することを意味している。今回の実験と計算によって「計算誤差間接推定法」を適用した計算値を用いた未臨界度の評価法の基礎技術を確立することができた。
桜井 淳; 須崎 武則; 荒川 拓也*; 内藤 俶孝
JAERI-Research 95-022, 50 Pages, 1995/03
TCAにおいて2.6%の濃縮UO燃料棒nn本を正方格子間隔1.956cmで配列して、中性子源増倍法に関する実験を行った。n=17、16、14、11および8と変化させ、異なる炉心水位の組合わせで、合計15種類の未臨界炉心を構成した。Cf中性子源を炉心中心近傍に設置し、炉心内および水反射体内の2箇所で小型核分裂計数管により垂直方向の中性子計数率分布を、5cm間隔で測定した。実験解析は、モンテカルロ法による計算コードMCNP-4Aで行った。今回つぎのような結論を得た。(1)指数実験およびMCNP-4Aで求めたkの差は、ほとんどの体系において1%以下である。(2)MCNP-4Aで50万ヒストリーで計算した中性子計数率の標準偏差は、ピーク付近でいずれも5~8%の範囲である。ひとつの炉心で規格化した中性子計数率の計算値は、実測値によく一致している。
高橋 博*; 滝塚 貴和
日本原子力学会誌, 37(3), p.167 - 171, 1995/00
加速器技術は近年めざましい進展を見せており、加速器を用いた長寿命放射性廃棄物の消滅処理など原子力分野における利用が提案され、積極的に検討されている。加速器による消滅処理では、未臨界炉心と組み合わせたハイブリッド型システムとし、ターゲット内の高エネルギー陽子による核破砕反応で発生する中性子を効率的に利用して、マイナーアクチナイド及び長寿命核分裂生成物を短半減期または非放射性の核に変換する。加速器消滅処理の方法及びその特長を概観するとともに、提案されている代表的な加速器消滅処理システム概念を紹介する。
滝塚 貴和; 西田 雄彦; 水本 元治; 吉田 弘幸
Proc. of 8th Journees SATURNE; Accelerators Applied to the Nuclear Waste Problem, 0, p.109 - 113, 1994/00
日本のOMEGA計画のもとで、原研では大強度陽子加速器を用いた長寿命放射性廃棄物の消滅処理の研究開発が進められている。核破砕ターゲットと未臨界炉心を組み合わせたハイブリッド型システムとすることによって、消滅処理量とエネルギーバランスの向上を図ることができる。タングステンターゲットとMA合金燃料炉心を用いた固体システム及び塩化物溶融塩を用いた溶融塩システムの概念検討結果を報告し、システム設計の課題について議論する。これらのシステムは1.5GeV-数10mAの加速器を用いて大型軽水炉10基程度から発生するMAを消滅処理することができる。
滝塚 貴和
原子力における新技術および基礎技術の動向分析・評価; 放射性廃棄物の消滅処理技術, p.41 - 62, 1993/03
近年の大強度加速器技術の急速な進展にともなって、加速器を用いた長寿命放射性廃棄物の消滅処理に関心が高まっている。原研が検討を進めている陽子加速器とアクチノイド燃料未臨界炉心を組み合わせたハイブリッド型消滅処理システムについて、その概要、利用する核反応、基本的なシステム設計の考え方、設計条件、工学的問題点、炉心の核熱特性、プラント性能等を解説する。また、原研の大強度加速器開発、解析コード開発、核破砕積分実験の最近の進展を紹介するとともに、米国、ロシア等の加速器消滅処理研究開発及び国際協力の現状を概観する。